平成20年９月、「コミケットスペシャル５・開催地公募」のニュースを知り、大あわてで企画書を作り、申込み期限ギリギリで手を挙げさせていただきました。

地方都市の賑わいがどんどん失われている―全国どこにでも見られる傾向ですが、私たちのまち・水戸も例外にもれず同じ状況にあります。今回主催者から示されたテーマは「まちおこし」。もし水戸でコミケが開催されたらどんなことになるんだろう。知恵を絞れば、まちに賑わいを取り戻す大きなチャンスにできるんじゃないか。そんな期待を込めて応募しました。

私たちの水戸には、大きなコンベンション施設はありません。あるとしても郊外の体育館くらいです。でも、そこをコミケの会場にしたところで「まちおこし」につながるかどうか、わかりませんでした。

そこで、まちなかの空きビルをコンベンション施設に見立てて、会場にしてしまおうと考えました。いつもの東京ビッグサイトとは勝手が違い、参加される方は戸惑いを覚えるかもしれませんが、核となる即売会会場に加えて、水戸のまちなかでいろんなイベントを開催したいと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。

３月の水戸は梅の花が咲き誇り、一年でいちばんいい時期と言われます。みなさまのお越しを心よりお待ち申し上げます。

（コミケでまちおこし・みと実行委員会　委員一同）

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次の「コミケットスペシャル５」はどうしようか？　ここ数年、コミックマーケット準備会の内部では、色々な話し合いがありました。過去の「コミケットスペシャル」が15年前は晴海、10年前は沖縄、５年前は有明という開催パターンを踏んできたこともあり、今回もまた東京を離れてみよう、という方向性は割とすぐに出てきました。しかし、インパクトのある場所という意味では、以前の沖縄に勝る場所はなかなかありません。コミケットスペシャルは、通常のコミケットではできないこと、今までとは違うことをやることにその目的と意味があります。東京からの距離の遠近は、もはや、テーマにはなり得ません。

そして、コミケットを地方開催することの意味を改めてもう一度考えたとき、「コミケでまちおこし」と開催地の公募という今回の企画が生まれたわけです。人が多く集まりすぎる通常のコミケットは、近隣とのトラブルが起きることもないわけではありません。しかし、今回は、人が多く集まることを逆手にとり、その開催地とコラボレーションしてみることで、何か新しいことができるのではないか？　そんなことを考えてみました。

昨年、全国各地から、20団体の応募をいただき（ありがとうございました！）、その中から水戸市を開催地として選ばせていただきました。現在、あんなことができるか、こんなことができるかと、コミケでまちおこし・みと実行委員会の皆さんと、様々な企画を検討している最中です。コミケットや同人誌即売会の常識にとらわれずに、チャレンジしていきたいと考えています。どんな形になるのか、まだ我々自身も想像がつかないのですが、イベントを作るのは、我々やみと実行委員会の方々だけではなく、水戸市の方々、各地から参加していただく方々、皆さんの力です。ご協力のほど、よろしくお願いします。

（コミックマーケット準備会共同代表　安田かほる・筆谷芳行・市川孝一）