コミケットスペシャル6~OTAKUサミット2015~ 無事終了 2日間でのべ5万人が来場。「オタク新世紀宣言」を発表
2015年3月28(土)~29日(日)に幕張メッセで開催された「コミケットスペシャル6~OTAKUサミット 2015~」は、本日無事終了しました。
【開催概要】
名称:コミケットスペシャル6 - OTAKU SUMMIT 2015 –
主催:コミックマーケット準備会、有限会社コミケット
開催日:2015年3月28日~29日 11時 ~ 16時
場所:幕張メッセ(ホール1,2,3,4,5)
参加サークル:約5200(くろケット含む)
参加企業:67社(企業ブース出展)
来場者数:28日2.5万人、29日2.5万人(併催イベント含む)
コスプレイヤー:28日837人、29日1754人
献血数:28日97人、29日84人
カタログ表紙:渡辺明夫
○併催1:OTAKU EXPO(主催:OTAKU EXPO 実行委員会)
・後援:経済産業省・観光庁・千葉県・千葉市
・World Events Exhibition(http://cmksp.jp/cs6/w/world-events-exhibition/)
参加国・地域:18
(アメリカ、イギリス、イタリア、オーストリア、カナダ、スイス、スペイン、タイ、台湾、中国、ドイツ、日本、ニュージーランド、ブラジル、フランス、ペルー、マレーシア、ロシア/五十音順)
海外参加団体:28のイベント・団体
国内参加団体:18のイベント・施設
・OTAKU JAPAN観光協会(http://cmksp.jp/cs6/w/otaku-japan/)
参加団体:26の自治体・観光協会等
・コミケット40周年ブース(http://cmksp.jp/cs6/w/40th/)
カタログ表紙、森林保護募金ポスター、企業ブースパンフ、紙袋、その他の展示
コミケットの年表展示
コミケットプレス20周年展示
夏冬のコミケット当日の映像
写真家鈴木心による当日写真展示「Comiket Photo Gallery」
公募によるモザイクアートの展示
○併催2:黒子のバスケオンリー即売会「くろケット」(主催:くろケット実行委員会)
参加サークル:2400。赤ブーブー通信社、スタジオYOU の協力をいただいての開催。アンソロジー発行、チラシラリー等、様々な企画を行いました。
○その他の主な企画
・OTAKU EXPO開会式を行い、ゆるキャラ・海外コスプレイヤーが登場。マンガ・アニメ・ゲームに関する議員連盟の赤池誠章参議院議員にご挨拶いただきました。
・熊谷俊人千葉市長、青木保国立新美術館館長、中村伊知哉慶大教授他の皆さんによるシンポジウム『俺たちのコミケがそんなに悪いイベントなわけがない』を行い、様々な観点からコミケットが語られました。
・魔法少女オーバーエイジズ(飯田里穂、遠藤ゆりか、buzzG&砂守岳央)、畑亜貴、上坂すみれ、少女病、angela、小林幸子が集った中夜祭『OTAKU SUMMIT SPECIAL LIVE』を開催、大いに盛り上がりました。
○OTAKU EXPOと「オタク新世紀宣言」
また、設営日の27日には、「OTAKU EXPO」の企画として、国内外のOTAKUイベント関係者を集めてのラウンドテーブルを実施しました。第1部では、コミックマーケット準備会から今回の「コミケットスペシャル6/OTAKU EXPO」の趣旨説明を行い、今後の協調に向けての課題などを話し合い、本リリース末に掲載した『オタク新世紀宣言』を採択しました。第2部では、IOEA設立準備室に司会を引き継ぎ、OTAKUイベント同士の国際的なネットワーク構築を目的として設立されたIOEA(International Otaku Expo Association)設立総会が行われました。
コミックマーケットは、このIOEA(http://ioea.info)に発起人の一団体として参画し、国内外で開かれているOTAKUイベントの交流、国内外のOTAKU文化をリスペクトするクリエイタ、ファンなどの交流を進め、より広くOTAKU文化を支える各層の連携に協力して行きたいと考えています。
ラウンドテーブル終了後に開催された歓迎イベントには、マンガ・アニメ・ゲームに関する議員連盟の福田峰之衆議院議員、山田太郎参議院議員にご挨拶を、高市早苗総務大臣にはご電報を頂戴した他、国内外のイベント関係者の皆さんに加えて、コミックマーケットや同人誌業界にご協力とご理解をいただいている皆さんにお集まりいただきました。和やかな雰囲気の中、関係者の交流を深めることができたと思います。
そして、「コミケットスペシャル6」最後に開催されたシンポジウム『オタク新世紀宣言~ファンによるネットワークの構築に向けて』において、締めくくりの議論を行い、コミケットスペシャル6公式キャラクター筆川玲音・筆川麻耶が『オタク新世紀宣言』を高らかに読み上げ、「コミケットスペシャル6」フィナーレを飾りました。
【オタク新世紀宣言・日本語版】
日本において、マンガ、アニメ、ゲームに限らず、日本を発祥とする文化の愛好者がオタクという言葉で呼ばれるようになったのは近年のことである。語源を問うまでもなく、これは特定の趣味を持つ人々を揶揄するものであった。自虐を込めて、私たち自身もオタクという言葉を使っていた。
しかし、日本独自の進化を遂げた文化から生まれ、オタクが愛してきた作品群は、世界に数多くの愛好者を獲得した。そして、それらの作品群に触れた世界の人々が、新たな作品を創造していく潮流を生み出した。
特にファン自身が表現物を制作する同人誌は、世界で年間に数十万種類の作品が生み出されており、世界の人々にとって重要な娯楽となっていることは明白である。
即ち、世界各国に日本の生んだ作品を愛し、共に楽しむ多くの同志が生まれたのである。世界中に、日本のマンガ、アニメ、ゲーム、そして他の多くの表現文化を愛好する団体が生まれ、多くの「場」が生まれている。言語も人種も国境も越えて、作品への愛が我々を結びつけている。これは我々の尊敬する全ての創作者の努力が認められた証である。
世界で新たな物語を生む全ての表現者への尊敬を込めて、我々、オタク文化を愛好するイベント主催者は、作品を愛する立場から、マンガ、アニメ、ゲームを中心とする数々の作品や表現者を支えていくためにひとりのオタクとして、ここに集った。
日々、発展を続ける作品たちを支え、広め、楽しむために、世界のオタク仲間が集まり、一丸となって更なる躍進への原動力となるべく、我々は活動することを誓いあった。
我々はこの誓いが、愛好者が楽しんできた作品群とオタクと呼ばれる趣味が、更なる市民権を得る契機となると信じる。
オタクという言葉は、本日より新たな意味を与えられ、誇りを持って語られることになる。世界の仲間達と共に、我々は以下の活動を行っていくこととする。
- 我々は、マンガ、アニメ、ゲームを中心とするオタク文化の素晴らしさを伝え、地位を高める活動を行っていく
- 我々は、協力して我々の愛する文化の普及、振興に努める。
- 我々は、お互いの問題に共同して取り組み、解決するよう努める。
- 我々は、世界の愛好者と連携し、協力していく。
- 我々は、世界の相互理解に貢献できるよう努力する。
我々はこれからも相互の尊敬と協力の下、マンガ、アニメ、ゲームを中心とする新しいオタク文化を広め支えていくことを、ここに宣言する。
2015年3月
【オタク新世紀宣言・英語版】
Declaration of the New Otaku Century
In Japan, the use of the term otaku to describe enthusiasts of culture originating from Japan — not limited to just anime, manga, and games — is a recent development. There is no denying that the term is derogatory in origin and was directed at those who engaged in particular hobbies. We even used the word otaku ourselves in a self-deprecating manner.
But the body of work that otaku had come to love, one born out of a uniquely Japanese evolution, has gone on to win many devotees around the world. Furthermore, those around the world who have been exposed to these works have been instrumental in giving birth to new trends that paved the way for novel works to come about.
In regards to doujinshi (non-commercial, personal publishing) in particular, in which fans themselves author creative works, hundreds of thousands are being produced around the world every year, and it is clear that that it has become an important source of entertainment for people worldwide.
In other words, there are now many friends in countries around the world who love these works that Japan gave birth to and come together to share their enjoyment of them. All over the globe, organizations that are enthusiastic about Japanese manga, anime, games, and other forms of expressive culture have come into being, and numerous “spaces” have been created. Our love for these creative works binds us together, transcending the boundaries of language, race, and borders. This is proof that the hard work of the creators that we all hold in such esteem has been recognized.
With deep respect to all creative artists who give new stories to the world, we event organizers who treasure otaku culture have gathered here as individual otaku in order to support creators and countless creative works — with a focus on manga, anime, and games — out of a place of love for those works.
In order to support, promote, and enjoy these creative works that continue to develop day by day, we have exchanged a vow to strive to gather fellow otaku from around the world so that we may join together to become the driving force that will propel those works to even greater heights.
We believe that this vow will be the spark that will cause this body of work that is so enjoyed by its devotees, as well as the array of hobbies that fall under the “otaku” mantle, to earn even more acceptance from society.
From this day forward, the word otaku shall be given a new meaning and will be spoken with pride. Together, with our friends around the globe, we shall undertake the following:
- Together, we will communicate to others the wonders of otaku culture, which includes, but is not limited to, manga, anime and games, and work towards raising its status.
- Together, we will assist one another to spread and promote the culture we love.
- Together, we will jointly face the challenges we are confronted with and work towards overcoming them.
- Together, we will cooperate with enthusiasts around the world and provide them with assistance.
- Together, we will strive to contribute towards mutual understanding on a global level.
Guided by mutual respect and support, we hereby declare our intention to spread and support a new otaku culture that centers around manga, anime, and games.
March, 2015
【当日風景】