直前レポート『修羅場の車窓から』#14


第14回「凍える生放送」

CS6をいよいよ2週間後に控え、週末は責任者メーリングリストでのメールの流量が激増します。14日は土曜日ということで、いつもの倍といったところでしょうか。そんな中で、中夜祭の曲目が決定しつつあるというメールがあり、私はセットリストを見て小躍りしてしまいました。中夜祭の告知ページはこちら……曲目は当日までお楽しみですが。

※ 逆に言うと、私は当日までの大事なドキドキを失ってしまった気がする……。

さて、本日はセミナーブース企画の紹介です。こちらでは、先に述べたアカデミック系のシンポジウムやラウンドテーブル意外にも、出展する海外/国内イベント団体・ミュージアムによる10分間のプレゼンテーションが続々と行われる予定です。ブース・パネル出展では表現できなかったイベントの特徴や各国のマンガ文化について、投影資料なども用いつつ各イベントの代表者に語って頂く予定です。

このイベントプレゼンテーションの特別枠として、国内イベント団体としてOTAKU EXPOに出展する博麗神社社務所さんによるステージ企画「東方サミット」を1日目(28日)の15:05~16:00に開催します。コミケットにおいて、同人ソフトとして初めてジャンルコードとなり、ボーカロイドやニコニコ生放送といった周辺メディアと相互作用しながら、同人界に旋風を巻き起こす東方Projectジャンルがどのように成長してきたのか、そしてどのようにさらなる進化を遂げていくのか、最前線で「場」を創っている方たちの想いを聞けるチャンス。生放送もあるとのことですので、同ジャンルのファンはもちろん、今さら聞けないというあなたもぜひご参加下さい。

ニコニコ生放送といえば、昨年12月20日にniconicoの公式生放送に安田代表が出演してスペシャルのPRを行い、同27日(コミケット87設営日)にはアトリウムからコミケット初の公式生放送がありました。私もスペシャルの紹介で少しだけ出演したのですが、とにかく冬のアトリウムは寒く、コート・マフラーのフル装備で臨みましたが、それでも転換中は座っているのが厳しい状態。そんな中でも普段着で淡々とMCを続けられるお二人に、プロの姿を見た気がしました。

※ あのときは「えー」などの間投詞を挟まないよう意識しすぎて、話の間が変になっていました。正月に実家に帰ったとき、両親からリクエストがありタイムシフトで見直したのですが、家族と見直すのは罰ゲームでした……。

niconicoに関連してあと二つほど告知を。一つ目はかつてのコミケットで行われていた「ブロックノート(注1)」のリバイバル企画である「ブロックシート in コミケットスペシャル6」です。こちらの企画はサークルさんにシートを配布し、記入頂いたイラストやレポート、サークルのPRなどを、スペシャル当日に会場で掲示、希望するサークルさんのシートはドワンゴさんの「ニコニコ静画」に同時にアップし、共有していくものです。当日のサークルさんと参加者の新たな出会いを産むだけでなく、ネットを活用したブロックノートの21世紀版ということで、どのような形になるのか今から楽しみですが、サークルさんは積極的にご参加の程、よろしくお願いいたします。

注1)2000年まで存在したノートで、サークルに回して自由に絵や意見を記入してもらい、サークル同士やサークルと準備会のコミュニケーションに活用されていた。また、カタログには膨大なノートから名作をセレクトした「ブロックノートセレクション」が掲載されていた。

二つ目は4月25・26日に行われる「ニコニコ超会議2015」です、今回のスペシャルとのコラボレーション企画である「超コミケットスペシャル」が出展するという企画です。常に通常開催の準備でてんてこ舞いのコミケットが、他のイベントで見られるのは非常にレアです(注2)。今回のスペシャルのアフター企画として、40周年記念展示やブロックシート展示を初めとして、ニコニコ超会議ならではの企画を検討中。普段は見られない、スペシャルの混沌とした舞台裏が垣間見られるかも? こちらは近日中に詳細を公開予定、お楽しみに。

注2)講演であれば多数ありますが、出展となると招待されたベネチア・ビエンナーレや日本開催時のワールドコンなどを除いて、ほとんどありません。

いろいろとネットメディアとのコラボレーションの話を書いたので、最後に少しですが、マンガの話をさせて下さい。昨日、ふと平積みになっていた『いちえふ』(講談社)を手に取り、お試し版を読んだ勢いで2巻とも買ってしまいました。こういう「働いてみた」的なジャンルって、実写だったら成り立たないもので、マンガという表現の力について、改めて感じました。既に高評価ゆえ逆に敬遠している人もいるかもしれませんが、未読でしたらぜひ。

(事務局長)