直前レポート『修羅場の車窓から』#15


第15回「Eyes on Me」

日曜日の準備会事務所では、企画サークルや出展企業・搬入企業向けの最終発送作業が行われていました。また、40周年記念展示などの追い込みも進んでいます。海外イベント向けの最終案内送付などの準備も着々と進んでいます。

海外イベントとやり取りする際のスピード感は、国内と全く違います。返事が遅かったり、〆切でも「未定です」と言われたりということは日常茶飯事、もろもろの日程が押してきています。逆に我々も、多数のイベント団体に英語で返事を書いているため、反応が遅くなってしまうこともあり、お互い様といえばお互い様なのですが。

英語でメールや文書を作るときに大変なのは用語をどう統一するかです。そもそも「コミックマーケット準備会」は「Comic Market Committee」と訳しています。そもそも「準備会」という同人以外であまり目にしない日本語をそのまま英語に直訳し「Preparation」等を入れてしまうと、意味不明になってしまいます。

また、コミケットの理念に登場する用語も、独特の曖昧なニュアンスで使われており、代表あいさつ等の翻訳はネイティブのスタッフにお願いしました。以前にコミケットマニュアルを改訂し、英語版をWebに掲載した際、基本的な単語--例えば「参加者」や「作品」「表現」に対しては、基本的な訳語を定めています。「参加者」はそのまま「Participants」ですが、「作品」は「Creative Works」、「表現」については「Self-Expression」という訳語を基本としています。英語で「Expression」単体だと、感情表現というニュアンスが強いとのこと。ちなみに「ハレの日」は「Day of Hare」とした上で注釈を付けています。

ということで、英語のお勉強でした。正式には今週中に公式サイトで告知があると思いますが、今回のスペシャルでは「自分は英語が話せるので、困っている海外からの参加者がいたら声をかけてね」という方に対し、自己申告制で「通訳ボランティア」であることを示す「シール」を配布する予定です。配布場所などについては追って案内があると思いますので、当てはまる方は是非ともご確認下さい。

むかし「英語の歌を歌えるようになると、英語が得意になる」という都市伝説を信じ、カラオケで全編英語の歌を練習しました。懐かしきFF8の「Eyes on Me」でしたが、適当に歌詞を潰してカタカナにして歌ったため、むしろ英語力が低下した気がしますが、手遅れ感が甚だしいですね。

※ 今だとペルソナとかなのかしら……。

(事務局長)