直前レポート『修羅場の車窓から』#9


第9回「ルール」

いよいよ当日まで3週間を切り、日々のメールの流量が増えてきました。Webも日々更新されており、印刷会社フェアの情報も続々追加中です。まだ印刷会社を決めていないサークルさん、ぜひお得な情報をチェックして下さい。

さて、今回のコミケットスペシャル、会場だけではなく様々な注意事項も違いますので、サークル参加者のみなさんはサークルハンドブックを、一般参加者のみなさんはカタログをしっかり読んでもらえればと思います。大前提としてコミケットは「考え方」で

コミケットは表現に限らず自由な場であるために、禁止事項など一律のルールは最小限に留めたいと考えています。そのため、参加者は事前にカタログ(冊子カタログ・DVD-ROMカタログ・Webカタログ)を熟読することで、コミケットの考え方やルールをよく理解し、自らを律し、マナーやモラルを考え、相互の立場に配慮して行動することを求められます。

と述べている通り、ルールを最小限に留めたいと思っています。常に「このルールに意味はあるのか?」という自問を行い、時にはスペシャルを規制緩和の実験場とし、試行錯誤を重ねながらルールの緩和を行ってきました。

実際、水戸で開催した前回のスペシャルでは「まちおこし」というテーマを一つの理由に「会場外にコスプレで出ること」を禁止事項から外す「実験」をしました。この十年で社会からのコスプレに対する目線は変わり(メイド喫茶やハロウィンの影響でしょうか)、都心でも街中を活用したコスプレイベントが開催されるようになりました。この実験は正に、ルールの意味を自問した結果に他なりません。当初は、水戸の方たちから不安の声もありましたが、フタを開けてみれば大きなトラブルもなく、終了後には街の賑わいに花を添えたコスプレに対し、感謝の言葉も聞こえてきました。

今回のスペシャルのテーマはご案内の通り、オタクサミット。久々の会場ということもあり、コスプレ来場・退場は「ご遠慮下さい」という扱いにさせて頂きました。とはいえ海外のOTAKUイベントは、ホテルや周辺スポットも巻き込んだ「街ぐるみ」が一般的。会場のキャパシティに悩み続けるコミケットとしては、街の活用という視点を取り入れていかなくてはいけないのかもしれません。

「継続する」というコミケットの目的は、ともすれば規制強化に対して「場を守る」という大義名分を与え、最終的に自らの首を絞めかねません。過去の経験を踏まえると、一度成文化されたルールは参加者の「道徳観」に近づいていきます。そのとき改めてルールの意味を問うことはとても難しいことですが、道徳という枷で表現の可能性を縛っていないか、考え続けることが大切なのかもしれません。

……と、きれいにまとまったのですが通常開催の方でも頒布禁止物・禁止事項の整理や、コスプレルールの緩和を継続的に進めてきましたので、規制緩和の余地も減ってきました。隣に並べて読み比べないと分からないレベルですが、多少はチャレンジしておりますので、探してみて下さい。一方で読み比べなくても分かる、スペシャル定番の規制緩和「お酒」については今回も解禁しております。サークルハンドブックやカタログに

今回は40 周年というお祝い事なので、友人との簡単な乾杯等を行うことは構いませんが、以下のことは必ず守って下さい。
① 節度を守り周りに迷惑をかけないで下さい。
② 未成年(20 歳未満)の方、運転を予定されている方は絶対にお酒を飲まないで下さい。
③ 未成年(20 歳未満)の方、運転を予定されている方に絶対にお酒を勧めず、飲ませないようにして下さい。

とある通りですので、よろしくお願いします。イベント合わせのグッズとして枡を作った、というサークルさんを見ると、スペシャルだなーという気がしますね。

お酒といえば、今回は展示ホール4にて「萌酒サミット」さんの出展があります。各地の酒造メーカーさんが作られた萌酒の試飲・即売が行われ、中夜祭にも引き続きご出展頂きます。お酒を飲みながら、ライブでぴょんぴょんするとすごいことになりそうなので、そこは節度を持ちつつ!(自戒)

(事務局長)